どうも!カワヤスです。
過去に失敗するプロジェクトの進捗管理について述べました。では、失敗しない進捗管理というものはどういうものでしょうか?この記事ではプロジェクトの全体最適を目指し、プロジェクトに制約条件の理論を適用した際の進捗管理方法について具体的に言及して参ります。今までプロジェクト管理で悩みを抱えていた方は、改善の本質について気づくきっかけになればと思います。この記事が皆様のプロジェクト管理のヒントとなれば幸いです。
結論
結論:プロジェクトバッファと合流バッファを監視する管理方法は失敗しない。
おいおいカワヤスさん。正直何を言っているかわからないよと声が聞こえてきそうですが、しっかり解説していきたいと思います。では行きましょう!
前置き:進捗評価のポイント
過去記事では、クリティカルパスを全く考慮しない進捗評価は失敗すると述べました。そして、押さえるべきポイントとしてはクリティカルパスであり、全体最適化をするべくバッファで保護する必要があるとも述べました。このバッファをプロジェクトバッファと呼びます。しかし、実際のプロジェクトでは、クリティカルパスのみを注目したときに、非クリティカルパスでマーフィが現れた時にクリティカルパスを脅かす存在になります。だからこそ、非クリティカルパスにもバッファが必要だという結論に至りました。そのバッファを合流バッファと呼びます。
議題:クリティカルパスの進捗度を管理するだけで良いか?
実際のプロジェクトではパスが沢山あると思います。一つや二つのパスで多少プロジェクトバッファを食い潰してしまう程度であれば何とか凌げるかもしれません。しかし、非クリティカルパス上での問題が何個も発生したらどうでしょうか?プロジェクトバッファを全て食いつぶし、納期を守れなくなることは容易に想像できます。
議題:何を監視すべきか?
方法:どうやって監視するのか?クリティカルパス上のあるステップが、例えば2日早く完了したとします。その時は、2日プロジェクトバッファを長くするんです。もし遅れた場合、逆にプロジェクトバッファを減らします。実際にはステップが完了するまで待つ必要はありません。クリティカルパスで作業している人たちは毎日どんな状況か報告が入るようにすれば良いのです。
どんな報告を入れるべきか?
どれだけ進んだかパーセントで表すべきか?これだと作業に何日かかるのかはっきりしません。なので、作業が完了して次のステップに仕事を引き渡すまであと何日かかるか、その見積もりを報告させるのです。
トラブルが起きたときの報告例
ある作業が完了するまであと4日、次の日は3日という報告が入っていたとして、その次の日は急に6日に増えている。急にトラブルが発生してパニックになり作業時間が延びた。しかし、トラブルを順調に解決でき、次の日は残り1日に減っている。
提案:もし非クリティカルパスでトラブルが起きることが心配なら、そっちでも同じことをやってみてはどうだろう?
方法はプロジェクトバッファの時と同じ。ただ報告と監視を毎日行うのみ。そうしたら、クリティカルパスも非クリティカルパスも監視でき、結果プロジェクト全体をマーフィーから守ることができます。
報告内容の優先順位
一番重要度が高いのはクリティカルパス上のステップ、あるいはクリティカルパス上になくても作業が大幅に遅れていて、その結果合流バッファがすでに全て使い切られてしまったようなステップです。次に重要度が高いのは、プロジェクトバッファにはまだ影響を及ぼしていないものの、合流バッファを食い始めているステップです。ここで気を付けたいのは、バッファの数字よりも、バッファが何パーセント失われたかを基準にしたほうが、バッファサイズに依らず評価できます。全てバッファを継続して監視することさえ怠らなければ集中力を切らさずに済みます。
まとめ
失敗しない進捗管理はプロジェクトバッファと合流バッファの全てを監視する方法です。あと何日で作業が終わるのか、日々作業員からの報告を受ければ管理できます。バッファが食いつぶされ始めたら何か対処しなければいけないと先手を打つことができます。大事なのは、プロジェクトリーダーが集中力を切らなさないで監視できることです。
最後になりましたが、本記事が皆様に少しでもお役に立てれば光栄です。今後ともカワヤスブログをお願いいたします。
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